高付加価値が求められる

税理士資格を取ろうと考えている人に、目的はと尋ねたとき返ってくる答えは、開業したいから、もしくは就職のためというのがほとんどではないでしょうか。

まさか、「確定申告の代理作成がしたいから」とか「税務相談のスペシャリストになりたいから」というような回答はまずないといってもいいのではないでしょうか。もちろん、最終目的としてという意味ですが。

場合によっては、自分は会社員として向いてなさそうだから、会計事務所にでも就職して、各種税務関係業務をこなしていきたい、という動機もあるかもしれませんが、このような動機で超難関資格といえる税理士の受験勉強をこなしていけるとも考えづらいと言えなくもありません。

また、税理士の実際の業務が独占業務だけに限定されたものと思い込んでいて現状を知らなかったという事も稀かもしれませんが有るでしょう。

実際税理士として働き始めて、いろいろな税理士として携わる業務以外も行っていくうちに、そちらの方に自身の志向があると気が付く場合も有るでしょう。例えば、よくあるケースとして考えられるのが、税理士が付加的に行う業務とされる経営に関したコンサルティング業務があります。

中小企業の経営支援を行っているうちにその方面に実力を発揮していくこともよく聞かれます。このようなことを考えると、まず税理士の資格を取ろうと考えたとき、将来どのような方面に力を発揮できるか考えることは非常に大切な事ではないでしょうか。

当然資格取得のためにそのような科目も受験範囲ではありますが、単に受験科目にあるから勉強するんだと考えるか、実際仕事についた時を想定して事前に実務的な知識としてどれだけ自分のものにできているかどうかで、仕事の取り組み方にも影響してくるでしょう。

いずれにしても、将来の自分の働く姿をイメージしておくのは大切と言えるかもしれません。

求められるプラスアルファ

現在の税理士は昔と違い、一般企業と同じ競争の激しい業種に変わってきていると言っていいかもしれません。

原因を挙げるとすれば、世の中のインターネット普及に伴い必要な情報が容易に入手可能となった事、平成14年施行の税理士法改正もあるでしょうし、何より時代の流れで以前の高度成長期が崩壊、というのも言えるでしょう。

いずれにしろ従来通り無償独占業務を手堅くこなしていれば事務所運営は安泰とはいかなくなってきたのは間違いなさそうです。と言っても一般企業と全く違うというのではなく、むしろ同じようにしていかなければいけなくなったと言えるのかもしれません。

言い換えれば、他事務所にできないような得意分野を抱えるとか、業務効率化を図って低価格で対応するとか、高付加価値のついた業務ができるといった差別化できる事務所が生き残っていくと言っていいのかもしれません。

中には税理士を激安で紹介している場所も出てきているようです。

具体的に言えば、現在の税理士は税務会計業務できるのは当たり前、というベースに立ってその他に如何にプラスアルファを加えられるかに掛かっていると言っていいのかもしれません。

当然として集客活動や営業活動もそれなりの時間を割かないといけなくなってくるでしょう。現スタッフへの教育にも留意する必要があるでしょう。

一方で税理士受験者数減少の影響で人材確保も難しくなってきていると言われています。場当たり的な採用計画ではもう対応できない状況と言えるでしょう。そのことは逆に、税理士資格を取得してスキル向上に努力していけば、自然と経営的な感覚も磨けると言っていいかもしれません。

要は、税理士資格者と言えども、税務だけでは特色が出しずらくなってきているので、その他の分野で如何に特異性が発揮できるか、というのがキーポイントになってくるのではないでしょうか。